『鑑別書』について(マメ知識26)
さて今日は先日の鑑定書に引き続き『鑑別書』についてお話したいと思います。
先ずは名前の似たこの2つをあらためて区別しておきましょう。
『鑑別書』
鑑別書は、宝石の種類と天然か人工か、を証明するものであり4Cのようにその宝石の価値まで定めたものではありません。
宝石が本物であれば「天然○○(←石名)と認む」と記入されます。
さらにその宝石には人工的処理(※)が施されているか、もしされているのならどのような処理なのか、さらにはその宝石の状態(サイズ・重量・カット・硬度・比重・屈折率・偏光性・多色性・蛍光性・分光特性など)が記入されています。
(※ここでいう人工的処理は、石自体を人工で作ることではなく、例えば天然石の色を濃くしたり鮮やかにするための加工など、公に認められている作業を指します)
ダイヤの鑑定書はセッティング前の状態(ルース:裸石)であることが前提ですが、鑑別書は、ルースの状態でも品物にセッティングされている状態でも調べることができます。
《むーさんのヒソヒソ話゛》
鑑別を依頼すると、出来上がった証明書には石の写真が貼付されるのですが、品物にセッティングした状態(=完成品)で鑑別すると、品物の写真が貼付されます。
鑑定機関の撮影はそれなりのジュエリー用撮影機材を揃えて撮影するので上手に撮ってくれます(※機関により差はあります)
素人がジュエリーを撮影するのはとても難しいですからきれいな写真が欲しい時は完成品を鑑別するのも一つの手です。
ルースでの鑑別よりセッティングしてある分、場合によっては鑑別できない部分が出てくる場合もありますが、必要な項目はちゃんと鑑別できますのでセッティング後の鑑別でも問題ないです。
既に手元にある品物を鑑別することもできます。鑑別は鑑定より金額が安いですし、簡易鑑別というさらにお手頃なものもあります。
※簡易鑑別は内容も簡易なので通常鑑別より必要最小限の鑑別で記載されます)
『鑑定書』も『鑑別書』もジュエリーの品質や性質を証明してくれる大切な書類です。リフォーム時などに用いることが出来ますのでお持ちの場合はぜひ大切に保管して下さいね!
さて、『鑑定書』と『鑑別書』の区別はできましたか?
実は、この2つの証明書に関してよくご相談いただく問題があります。
それはまた別の機会にお話しましょう。
大事なご愛用品のトラブルの原因ともなりうることなので、ぜひ紹介したいと思います。
その前に次は『ソーティング』について触れておきましょう。
ではまたっ( `・∀・´)/
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コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: 職務経歴書の書き方 | 2012年2月 7日 (火) 11時15分
職務経歴書の書き方さん>
少しでも参考にしていただけたなら嬉しいです♪
また遊びに来て下さいね!
投稿: むーさん | 2012年2月 7日 (火) 14時36分